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コンタクトレンズを使う上で欠かせないレンズのメンテナンスですが、意外とたくさんの方がおざなりにしています。

特に、メンテナンスする上で必ず使うであろう洗浄液について、何も知らずに何となく使っている方は少なくありません。

ここでは、コンタクトレンズの洗浄液に関するさまざまな疑問をまとめてあります。

コンタクトレンズ洗浄液で洗う時の疑問

そもそも洗浄液の使い方って？

洗浄液の使い方はパッケージにも書かれているはずですが、ここで改めて確認しておきましょう。

1. 手を石けんで洗って清潔にしておく
2. レンズを手のひらに乗せて、そこに洗浄液を適量（3～5滴）垂らす
3. こすり洗いする
4. レンズを洗浄液でよくすすぐ
5. 保存液を満たしたレンズケースにレンズを入れて保存する

洗浄液と保存液の違いは何？

それぞれ洗浄・保存するための薬品ですので、成分が微妙に違います。

例えば、過酸化水素が入った洗浄液を使った場合、保存液には過酸化水素を中和するための成分が含まれています。

そうは言っても、最近はMPS（マルチパーパスソリューション）と呼ばれる、洗浄液としても保存液としても使えるオールインワンタイプが増えています。

そのような商品を使う場合は、洗浄液と保存液の違いについて考える必要はないでしょう。

洗浄液・保存液の代わりに水道水は使えないの？

洗浄液・保存液の代わりに水道水を使うのは絶対に止めましょう。

コンタクトレンズに付着した汚れや細菌は専用の薬品でなければ落ちません。また、水道水に含まれているアカントアメーバによって角膜炎を引き起こしたり、（ソフトレンズの場合は）浸透圧によってレンズの変形を引き起こしたりなどの恐れがあります。

こすり洗いって難しい……。コツは？

コンタクトレンズは小さくて割れやすい製品ですので、こすり洗いには少しコツが要ります。

• レンズを手のひらに乗せて、もう片方の手の人差し指でこする
• 円を描くようにこすると割れやすい。縦や横など同じ方向にこする
• 汚れをしっかり落とすため、だいたい10秒間、回数にすると20回ぐらいこすることが望ましい

コンタクトレンズ洗浄液を買う時の疑問

洗浄液の選び方はどうすれば良い？

目の健康とレンズの状態を保つためにも、洗浄液はしっかり選びたいところです。

ハード用かソフト用かを確認してから買う

ここが違うとレンズの変形・変質を起こす恐れがあります。

成分によって何種類かに分けられる

• MPS（マルチパーパスソリューション）
  洗浄から保存までのオールインワンタイプ。手軽さがメリットですが、洗浄力が弱くなりやすいためしっかりこすり洗いする必要があります。
• 過酸化水素
  洗浄力が高い点がメリットですが、過酸化水素自体が目にあまり良くなく、しっかりすすぐ必要があります。また、洗浄液と保存液が別です。
• ポビドンヨード
  ヨウ素由来の消毒液です。過酸化水素と比較すると刺激は弱めですが、同じく洗浄液と保存液が別です。またヨウ素に対するアレルギーを持っている方は使えません。

特に多いのはこの辺りですが、とりあえずMPSを選んでおけば間違いありません。

その他の特徴

• レンズケース付き
  レンズケースを持っていない、なくしやすい人におすすめです。
• 旅行用
  洗浄液が小さなボトルで小分けにされており、大きなボトルを持ち運ぶより便利です。
• 浸け置きタイプ
  浸けておくだけで汚れが取れる、こすり洗い不要の洗浄液です。（ただし、詳細は後述）

こすり洗い不要の洗浄液があるけどどう？

最近は「レンズをこすり洗いせず、浸け置きするだけで汚れが落とせる」という洗浄液が販売されていますが、実はあまりおすすめされません。

日本コンタクトレンズ学会によると、浸け置きタイプの洗浄液はレンズに付着したタンパク質や化粧品などの汚れを落としきれないことが多いとのこと。レンズに汚れが残ったまま使い続けると、角膜の炎症などの病気を引き起こすことがあります。

こすり不要の洗浄液を使う場合は、必ず事前にレンズの汚れの状態を確認してください。頑固な汚れが付いているようなら、浸け置きだけでなくこすり洗いもしましょう。

コンビニで売られている洗浄液はどう？

コンビニの種類にもよりますが、1回分の使い切りタイプからボトルタイプまでそろっており、洗浄液を切らしてしまった時の代替品として便利です。

特に使い切りタイプの「エピカ」はその場で使えるように、ハサミなどを使わなくても開けられる、簡易的なレンズケースも付属しているなど至れり尽くせり。

急に友達の家に泊まることになった時、旅行先で洗浄液を忘れたことに気付いた時など、さまざまな場面で役立つでしょう。

ただし、コンビニで売られている洗浄液は基本的に割高です。あくまでその場を乗り切るための商品だと承知しておきたいですね。

その他、コンタクトレンズ洗浄液に関する疑問

洗浄液は飛行機の機内持ち込みできる？

国内線の場合は問題ありませんが、国際線の場合は液体の機内持ち込みが100mlまでで、持ち物検査の際に申告することと定められています。

そのため、基本的に大きなボトルでは機内持ち込みできません。小さなボトルに移し替えるという手もありますが、移し替える時に雑菌が入ってしまう恐れがあるため、最初から旅行用の小さな洗浄液を用意することをおすすめします。

誤飲した時の対処法は？

成分や量によっては命の危険があります。応急処置として、すぐに口をすすいで水か牛乳を飲んでください。

牛乳には消化器官を保護する効果があります。くれぐれもジュースや炭酸飲料を飲まないでください。体内で化学反応を起こしてさらに症状が発生する恐れがあります。

応急処置した後は、すぐに病院で診断を受けましょう。製品を持っていくと対応がスムーズになります。

洗浄液でスライムを作れるって本当？

小学校の化学実験でプルプルのスライムを作ったことがある方は少なくないでしょう。

一部の洗浄液には保存料としてホウ酸（ホウ砂）が含まれていることから、洗濯のりや重曹などと混ぜ合わせることでスライムを作れます。
（本来意図していない用途ですので、くれぐれも自己責任で）

洗浄液はどこで買うのがおすすめ？

旅行中など急に洗浄液が必要になった場合はコンビニなどでも良いですが、普段使うものならドラッグストアや通販などで買いましょう。

特に、以下の通販サイトでは大ボトルのまとめ買いができてコストパフォーマンスに優れています。

何かと適当に扱われがちなコンタクトレンズの洗浄液ですが、正しく使って健康な目を維持したいですね。