レーシックの基礎知識・リスク解説

レーシック・ICL・オルソケラトロジーの違い比較|どれが自分向き?

ICL

「メガネやコンタクトが面倒。でも目の治療って怖いし、失敗したらどうしよう」
視力矯正を検討する人がまず迷うのが、レーシック(LASIK)/ICL(眼内コンタクトレンズ)/オルソケラトロジー(夜だけコンタクト)のどれを選ぶかです。

結論から言うと、“どれが最強”ではなく、「目の条件 × 生活スタイル × リスク許容度」で向き不向きが変わります。
この記事では、初めて検討する人が迷いやすいポイント(仕組み・可逆性・費用感・メンテ・リスク)を、できるだけわかりやすく整理します。医療の最終判断はできませんが、検討の入り口として「自分が何を優先すべきか」が見えるようにまとめます。

目次

まずは3つを一言で言うと?

  • レーシック:角膜をレーザーで削って屈折を変える(基本的に“元に戻せない”)

  • ICL:目の中に薄いレンズを入れて矯正する(必要なら取り出せる=可逆性がある)

  • オルソケラトロジー:夜寝るときだけ特殊レンズをつけ、角膜形状を一時的に変える(やめると戻る)

ざっくり比較表(最初にここだけでもOK)

比較ポイントレーシックICLオルソケラトロジー
仕組み角膜をレーザーで切開・削る眼内にレンズを挿入夜間装用で角膜形状を一時変化
可逆性基本なし(戻せない)あり(取り出し可能)あり(中止で戻る)
向きやすい人中等度までの近視で適応が合う人強度近視・角膜が薄い等でレーシック不適応になりやすい人手術は避けたい/日中裸眼で過ごしたいが手入れ継続できる人
手間(維持)術後しばらく点眼・検診術後検診は必要(レンズ自体の交換は基本不要)毎晩装用+レンズケア+定期検診
ダウンタイム目安比較的短めになりやすい(個人差)内眼手術なので慎重な術後管理“手術はなし”だが慣れるまで時間がかかることも
代表的リスクの方向性ドライアイ/ハロー・グレア等、角膜由来の問題眼内炎・眼圧・白内障など「眼内手術特有」のリスク角膜感染症など「コンタクト由来」のリスク

※屈折矯正手術では、術後合併症として疼痛・角膜感染症・ハロー/グレア等が知られ、術後は経過観察が推奨されます。

費用感の目安(“初期費用”と“維持費”で考える)

費用はクリニック差が大きいので、ここでは「よく見かけるレンジ」を目安として示します。

方法初期費用の目安(両眼)維持費の考え方
レーシック10〜30万円程度が一つの目安基本は一括(術後検診や点眼は一定期間)
ICL45〜70万円程度が一つの目安基本は一括(術後検診あり)
オルソ初期に十数万円〜+レンズ関連費定期検診・ケア用品・レンズ交換が積み上がる

ICLの費用相場として両眼45.1〜66万円程度の記載例や、50〜70万円程度の目安が示されている例があります。
レーシック10〜30万円、ICL50〜70万円、オルソは継続コストを含めた試算例が提示されているケースもあります(試算条件に注意)。

ポイントはここです:

「最初に払って終わり」に近いのは レーシック/ICL

「毎月(毎年)じわじわかかる」のが オルソ

逆に言うと、オルソは「やめればコストも止められる」=心理的ハードルが低い面もあります

仕組みをやさしく:何がどう違うの?

レーシック:角膜の“屈折力”を作り変える

角膜はカメラでいうレンズの役割を持ちます。レーシックは角膜にフラップ(ふた)を作り、レーザーで角膜を削ってピントが合うように形を調整します。
一度削った角膜は基本的に元に戻せないので、「一発勝負の性格が強い」のが特徴です。

術後合併症として、角膜感染症やハロー・グレアなどが知られ、術後は一定期間の経過観察が推奨されています。

ICL:目の中に“薄いレンズ”を入れてピントを合わせる

ICLは、眼内(虹彩の後ろなど)に薄いレンズを挿入して矯正します。角膜を削らないので、角膜が薄い人や強度近視の人が候補になりやすいと言われます。
また、必要があれば取り出せる(可逆性)という考え方が大きな特徴として説明されます。

ただし「眼内手術」なので、低頻度でも眼内炎・眼圧上昇・白内障・緑内障・角膜内皮への影響など、眼内手術特有のリスクが話題になります。

オルソケラトロジー:夜だけ装用→日中は裸眼を狙う

オルソは就寝中に特殊レンズを装用して角膜形状を一時的に変え、日中の裸眼視力を確保する発想です。中止すると戻るため、「手術は怖いけど、日中は裸眼で過ごしたい」人の選択肢になります。

一方で、夜間装用のコンタクトなので、角膜感染症対策(こすり洗い・消毒・レンズケース管理など)が非常に重要とされています。
また、オルソは禁忌や慎重処方の条件がガイドラインに整理されています(例:重症ドライアイ、定期受診が難しい等)。

「自分向き?」を判断するコツ:迷うポイント別に答えます

1)手術が怖い。切らない方法がいい?

「手術自体がどうしても怖い」なら、まずはオルソが候補になります(ただしコンタクトの手入れ・定期受診が前提)。

「削るのが怖い」なら、角膜を削らないICLに安心感を持つ人もいます(ただし眼内手術のリスク理解が必要)。

※怖さは正解がありません。怖さの正体が「不可逆性」なのか「手術そのもの」なのかで、候補が変わります。

2)強度近視だけど、レーシックは無理?

一般論として、強度近視や角膜条件によってレーシックが不適応になることがあります。そういうとき「角膜を削らない」ICLが候補として語られます。
ただ、適応は検査結果で決まるので、ここは自己判断せず、適応検査で“なぜOK/なぜNGか”を説明してもらうのが最短ルートです。

3)ドライアイが心配。どれが楽?

ドライアイは矯正方法に関わらず悩みになりやすいテーマです。一般にレーシックは術後にドライアイ症状が話題になりやすく、オルソは重症ドライアイが禁忌に入っています。
ドライアイ治療は点眼や涙点プラグなど選択肢があり得るので、心配な人は「矯正の相談」と同時にドライアイ評価と対策も相談すると安心です。

4)夜間運転が多い。ハロー・グレアが不安

夜の光がにじむ(ハロー・グレア)は、屈折矯正の相談でよく出る不安です。屈折矯正手術の術後合併症としてハロー・グレアが知られています。
大事なのは「なり得るか」より、自分が困る生活かどうかです。夜間運転が多い人は、

暗所瞳孔径

見え方のシミュレーションの有無

術後に困った場合のフォロー
を具体的に聞くと、判断が現実的になります。

5)メンテが苦手。ズボラでも続くのは?

ズボラ寄りなら、基本的に「やった後の維持が軽い」レーシック/ICLが相性よく感じる人が多いです(ただし術後管理は必要)。

オルソは「毎晩装用+ケア」が生活に入り込むので、続けられるかが最大の分かれ道です。
角膜感染症対策として洗浄・消毒・ケース管理が推奨されるのも、この理由です。

それぞれの「向いている人/向いていない人」をもう少し具体化

レーシックが向きやすい人

  • 適応検査で角膜条件が問題ないと言われた

  • 「将来取り出す」より「今ラク」を優先したい

  • 維持の手間はできるだけ減らしたい

向きにくいケース(例)

  • 角膜条件・近視度数などで不適応と言われた

  • ドライアイや夜間の見え方が非常に心配(要相談)

ICLが向きやすい人

  • 強度近視などでレーシックが難しいと言われた

  • 角膜を削らない方法を優先したい

  • 可逆性(必要なら取り出せる)に価値を感じる

向きにくいケース(例)

  • 眼内手術特有のリスク(眼内炎・眼圧・白内障など)を受け入れにくい

  • クリニックの術後フォロー体制に不安がある

オルソが向きやすい人

  • 手術は避けたい(ただしコンタクト装用はOK)

  • 日中は裸眼で過ごしたいが、元に戻せる安心感がほしい

  • 定期検診と衛生管理をルーティン化できる

向きにくいケース(例)

  • 定期検診に通えない(ガイドライン上も重要な論点)

  • 重症ドライアイなど禁忌に当たり得る

  • 衛生管理が苦手/睡眠が不規則で装用が安定しない

体験談ベースでの「後悔しやすい落とし穴」

(※当ブログでは、品川近視クリニックで検査〜手術〜術後経過を追った兄弟のレーシック体験談を別記事で時系列にまとめています。ここでは一般化しすぎない範囲で、“比較記事として役立つ学び”を整理します。)

落とし穴1:費用だけで決めて、生活との相性を見落とす

オルソは「手術しない」安心感がある反面、毎晩の装用・ケア・定期検診が生活に入ります。
逆にレーシック/ICLは、初期費用は大きくても「生活の手間が減る」方向です。

落とし穴2:「リスクがゼロ」を期待してしまう

屈折矯正はどれも医療行為/医療管理が必要です。レーシック後に想定される合併症(感染・ハロー/グレア等)が整理されているように、ゼロを前提にするとギャップが出ます。
大切なのは「起きたらどう対応するか」まで含めて、説明と同意ができているかです。

落とし穴3:「自分の目の条件」を理解せず、比較記事だけで決める

比較記事は便利ですが、最終的には適応検査のデータがすべての土台です。
角膜、涙液、瞳孔、眼内の状態など、方法ごとに見ているポイントが違います(オルソは禁忌・慎重処方の整理もあります)。

よくある質問(検索で多い疑問をまとめて回答)

Q1. 結局、どれが一番安全ですか?

「絶対にこれが一番」とは言えません。
レーシックは角膜由来のリスク、ICLは眼内手術特有のリスク、オルソはコンタクト由来(感染など)のリスク、というリスクの種類が違うためです。
安全性は、適応・術者/施設の体制・術後フォロー・本人の衛生管理(オルソ)などで大きく変わります。

Q2. ICLは“取り出せる”なら、迷ったらICLでいい?

可逆性は強みですが、眼内手術である以上、術後に注意すべき合併症が挙げられています。
「取り出せる=何があっても安心」ではなく、取り出す状況にならないように管理するのが前提です。

Q3. オルソは大人でも効果ありますか?

大人でも日中裸眼を狙う目的で実施されます。一方、ガイドラインでは禁忌・慎重処方や感染対策が整理され、定期検診の重要性が強調されています。
「続けられる生活か」「衛生管理ができるか」が大人でも最大の分かれ目です。

Q4. どれも保険は使えない?

一般にこれらは自由診療になることが多く、費用は施設ごとに異なります(例としてICLは保険対象外で費用が高額になりやすいという説明もあります)。
※詳細は各医療機関の案内で必ず確認してください。

次に取るべき行動:カウンセリングで「これだけは聞く」チェックリスト

比較で迷う人ほど、カウンセリング(適応検査)で質問の質を上げると後悔が減ります。

共通で聞く

  • 私の目の状態だと、なぜAはOKでBはNGなのか(根拠の説明)

  • 代表的なリスクが起きた場合、どんな頻度で・どう対応するのか

  • 術後(開始後)の通院頻度と、追加費用が発生する条件

レーシックなら

  • ドライアイ・夜間の見え方(ハロー/グレア)の説明と対策

  • 術後の経過観察(どのくらいの期間・何を見るか)

ICLなら

  • 眼圧・白内障・内皮細胞など、眼内手術特有の説明

  • レンズの種類、将来の対応(取り出し/入れ替えの考え方)

オルソなら

  • 感染対策(洗浄・消毒・ケース管理)と、異常時の受診ルール

  • 禁忌・慎重処方に当たらないか(ドライアイ等)

まとめ:迷ったときの決め方は「優先順位の見える化」

最後に、迷いを整理するための超シンプルな目安です。

  • “手間を減らしてラクにしたい” → レーシック/ICL(適応次第)

  • “削りたくない・可逆性がほしい” → ICL(眼内手術の理解が前提)

  • “手術は避けたい・やめれば戻る方が安心” → オルソ(衛生管理と定期検診が必須)

どれを選ぶにしても、最重要は「適応検査で自分の目の条件を理解すること」。比較記事は、あくまでその判断材料を整理するための地図だと思ってください。

※本記事は一個人の体験や一般的な情報をもとにした内容です。実際の手術や治療については、必ず専門の眼科医と相談したうえでご判断ください。

投稿者アバター
管理人(兄)
管理人(兄)は、2014年に品川近視クリニックでレーシック手術を受け、視力0.04⇒2.0まで超回復。その後、10年以上が経過し、長時間のPC作業やスマホ操作など、目を酷使する生活を継続するが、術後視力は1.0で安定している。レーシック手術による視力回復は恒久的と言えるかもしれない。

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