「レーシック、興味はあるけど正直こわい……」
「手術ってどんな流れで進むの? 本当に痛くないの?」
「仕事をしながら受けるとしたら、何日くらい休みが必要?」
このページでは、
-
兄が約10年悩み続けた末に受けたレーシック
-
その成功を間近で見た弟が、勇気を出して同じクリニックで受けた体験
-
さらに、数年〜約10年後の見え方と本音
を、できるだけリアルにまとめました。
※この体験談は、2014〜2016年頃に品川近視クリニックで実際に受けたレーシック手術にもとづいています。
プラン名・料金・場所などは当時の情報を含むため、最新の術式や料金・キャンペーンなどは必ず公式サイトでご確認ください。
目次
手術前のふたり:超ド近眼の兄と、そこまでではない弟

まずは、レーシック前のふたりの状態からお話します。
兄:両目0.05クラスの「超ド近眼」
兄は、いわゆる**「メガネなしでは生活できないレベル」のド近眼**でした。
-
レーシック前の視力:
-
右目:0.06
-
左目:0.05
→ 両目で合わせても0.1に届かないレベル
-
-
視力低下は中学生の頃から始まり、高校〜20代で一気に悪化
日常生活では、こんな「あるある」を抱えていました。
-
自分の足の爪が見えないので、メガネなしだと爪切りができない
-
メガネを外すと、本もテレビもただの「色の塊」
-
メガネのレンズ部分だけはピントが合うけれど、
レンズの外は全部ボヤけていて、見たいものに合わせて顔ごと向ける生活 -
バイクに乗るときは、
「ヘルメットをかぶる → そのすき間からメガネを差し込む」という一手間 -
海やプールでは、コンタクトなしでは何も見えない。
かといってコンタクトのまま潜ると、目を開けた瞬間にレンズがどこかへ行く -
朝起きて最初にするのは、枕元やベッド周りでメガネを探すこと
-
メガネ・コンタクト・ケア用品の費用が、
「じわじわ効いてくる固定費」になっている -
彼女とホテルに泊まるとき、コンタクトを外すと
彼女の顔がほとんど見えないまま就寝(笑)
当時はそれが当たり前すぎて、
「まあ、目が悪い人ってこういうもんだよな」と受け入れていました。
でも、レーシック後の世界を知って振り返ると、
「あれは、ずっと続いていたストレスだったんだな」
と、はっきりわかります。
弟:兄ほどではないが、コンタクト・メガネが必須の生活
弟も、兄ほどではないにせよ、コンタクトやメガネは手放せない状態でした。
-
仕事もプライベートもコンタクト頼み
-
夜、目が乾いて外したくても、外すと何も見えない
-
旅行や出張のたびに、
予備のレンズ・洗浄液・ケースを準備しないと不安
そんな弟にとって、
「超ド近眼の兄が、コンタクトなしで生活している姿」
は、かなり衝撃的な光景だったそうです。
兄はレーシックを「約10年」悩み続けてから決意した
兄が初めて「レーシック」という言葉を知ったのは、2007年頃。
そこで、
-
「目の表面をレーザーで削って視力を矯正する手術がある」
-
「手術時間は意外と短く、日帰りも可能」
ということを知ります。
しかし最初に出てきたのは「興味」よりも「恐怖」
当時、兄の頭に浮かんでいたのは、こんな不安でした。
-
「レーザーで目を削るとか、聞くだけで怖い」
-
「もし失明したらどうしよう……」
-
「手術中に目を動かしたら、一生取り返しがつかなくなるんじゃないか」
-
「本当に痛くないの? 麻酔が効かなかったら?」
その一方で、
-
「このまま一生メガネとコンタクトの生活を続けるのもイヤだ」
-
「朝起きて、そのまま視界がくっきりしている世界を一度でいいから見てみたい」
という気持ちもあり、
頭の中で**「恐怖」と「期待」が10年近く綱引きしている状態**でした。
ネットで調べれば調べるほど、決断が遠のく
当時のインターネットで「レーシック」と検索すると、
-
失敗談・後遺症・訴訟のニュース
-
「ハロー・グレアで夜の運転がつらい」
-
「ドライアイが悪化した」
といったネガティブな情報もたくさん出てきました。
兄はもともとIT寄りの仕事をしていたこともあり、
情報を見れば見るほど、
「レーシックって本当に大丈夫なのか?」
という疑いが強くなり、
「やってみたいのに、怖くて一歩踏み出せない」時期が長く続きます。
それでも兄がレーシックに踏み切った決定打
そんな兄が最終的に決断したのは、30代に差し掛かった頃でした。
決め手になったのは、次の3つです。
-
強度近視による不便さが、年々ストレスになってきた
-
レーシック自体の症例数が増え、「特別な手術」から「選択肢のひとつ」になりつつあった
-
「もし視力が2.0まで回復したら、残りの人生のQOL(生活の質)は確実に変わる」と本気で感じた
「どうせ怖いなら、怖さごと前に進もう」
という感覚に近かった、と兄は振り返っています。
こうして兄は、2014年4月に品川近視クリニックでレーシック手術を受けました。
この兄の成功が、のちに弟の背中を強く押すことになります。
兄の成功を見て「受けない」という選択肢が消えた弟
兄がレーシックを終えて戻ってきて、最初に口にしたのはこんな言葉でした。
「朝起きて、目を開けただけで周りのものが全部くっきり見える。
こんなに最高なことはない」
それまで「レーシック=怖い手術」という印象しかなかった弟にとって、
-
自分と同じようにずっとメガネ・コンタクトに頼ってきた兄が
-
痛みもほとんどなく
-
翌日から1.5〜2.0見えている
という事実は、ものすごく大きい説得力でした。
弟はこう感じていました。
「ネットの体験談より、身内の成功例がいちばん信用できる」
「ここまで生活が変わるなら、受けない理由の方が見つからない」
こうして弟も、兄と同じ品川近視クリニックでレーシックを受けることを決意します。
この記事で詳しく書いている「当日の流れ」や「翌日検診」は、主に弟側の体験をベースにしています。
クリニック選びと検索の仕方
兄がクリニックを選んだときに意識していたポイントは、次のようなものです。
「どこが上位に出ているか」を、時間をおいて何度か確認する
兄はこんな手順で検索しました。
-
Googleで
-
「レーシック 手術 成功」
-
「レーシック 視力回復 体験談」
など複数のキーワードで検索
-
-
出てきた検索結果の1ページ目のクリニック名をメモ
-
1か月ほど時間をあけて、同じキーワードで再検索
-
それでも1ページ目に残り続けているクリニックだけを候補に残す
「一時的に広告やSEOで上がっているだけ」と
「ある程度長期間、上位に居続けている」では、信頼感が違います。
口コミやレビューは「参考程度」にとどめる
IT経験のある兄は、口コミ・レビューに対しても冷静でした。
-
ネット上の評価は、情報操作やステマが入りやすい
-
特に医療や美容系は、広告的な要素が混じりやすい
そのため、
-
口コミや体験談は“空気感”をつかむために読む
-
最終的には
-
症例数(何件くらい手術をしているか)
-
術式のラインナップ
-
保証・アフターケアの内容
を重視して決める
-
というスタンスでした。
こうした比較の結果、兄が選んだのが品川近視クリニックだった、という流れです。
※繰り返しになりますが、これは2014年前後の話です。
現在の候補や状況は変わっているので、必ず最新の情報をチェックしてください。
予約〜術前検査の流れと所要時間
ここからは、弟の体験をベースに、実際の流れを時系列で説明していきます。
電話予約:検査と手術は「同日」も可能
品川近視クリニックでは、
-
電話一本で
-
術前検査
-
手術
-
一週間後検診
までの日程をまとめて決めることができました。
-
「検査と手術を別日にしたい人」は分けることもできますし、
弟のように
「有給をあまり使いたくないので、一日でまとめて済ませたい」
という人は、
-
午前:術前検査
-
午後:手術
というスケジュールを組むことも可能でした。
事前準備:コンタクトを3日前から外す
予約時に言われた主な注意点は、
-
コンタクトレンズの使用は、手術3日前から中止
-
当日は普段使っている眼鏡を持参
-
紹介チケットやクーポンがあれば忘れずに持っていく
コンタクトを外して数日過ごすのは地味に不便ですが、角膜の形を安定させるための大事な工程です。
術前検査:10〜15種類の検査で「本当に受けていい目かどうか」をチェック
手術当日の午前中、弟は有楽町イトシア内のクリニックに到着しました。
問診票と同意書
-
受付を済ませ、問診票に記入
-
普通の病院と違うのは、「手術に対する同意書」があること
-
ここで初めて
-
合併症の可能性
-
完全なリスクゼロではないこと
などに改めて向き合うことになります
-
軽く緊張しつつもサインをして提出すると、いよいよ検査開始です。
検査内容(ざっくり)
検査の数はかなり多く、10〜15種類ほどありました。
-
視力検査(一般的なCマークのやつ)
-
眼圧検査
-
角膜の厚さ・カーブ(形状)の測定
-
瞳孔の大きさ・暗所での瞳孔径の測定
-
角膜に混濁を起こすリスクを見る「アベリーノ・ユニバーサルテスト」(口内を綿棒でこする遺伝子検査)
-
乱視の向きや強さを測る検査
-
角膜と網膜の位置関係を測るような検査 など
正直、途中からは「今どの検査をしているのか」把握しきれないほどでしたが(笑)、
どれもレーシックを安全に行えるかどうかを判断するための大事なデータです。
医師とのカウンセリング:レーシックか、ICLか
検査が一通り終わると、医師との面談があります。
ここで兄は、具体的な数値を聞かされました。
-
裸眼視力:両目とも0.04
-
乱視:想像以上に強め
-
「視力の悪さ+乱視」を示すD値:10.25
医師からは、
-
「D値が10.0を超えると、レーシックでは夜間のハロー・グレアなど品質面のリスクが高くなる」
-
「その場合は、レーシックではなく**眼内コンタクトレンズ(ICL/フェイキック)**を推奨することもある」
と説明されました。
兄に提示された選択肢は、
-
リスクを理解したうえでレーシックを選ぶ
-
費用は高くなるが、ICLを選ぶ
という2択でした。
結果、兄は
-
費用面(ICLはさらに高額)
-
ライフスタイル(夜間運転はするが、多少ハローが出ても割り切れる
を考慮し、
レーシック(Lext系の術式)+角膜強じん化
を選びました。
弟は、兄のこの選択と「実際に問題なく見えている姿」を見ていたので、
同じレーシックのラインで手術を受けています。
手術当日:恐怖のピークと、「思ったよりあっけなかった」現実
ここからが、いちばん知りたい方が多いであろう手術当日のリアルな描写です。
手術室の前で、急に怖くなる
午後、いよいよ手術の時間が近づいてきます。
-
15時集合と言われ、手術用の帽子をかぶって待合室へ
-
しかし実際の手術開始は16時前後
-
待合室で40分ほど、女性誌などをめくりながら待つ時間
この「何もすることがない時間」が、いちばん怖い時間でした。
「本当にこのあと、目の表面を切ってレーザーを当てるのか……」
「動いたらどうなるんだろう」
「ここでやめます、と言ってしまおうか」
頭の中にいろいろな考えがよぎりますが、
キャンセルする勇気もなく、そのまま椅子に座って呼ばれるのを待ちました。
手術台に横たわる瞬間が、恐怖のピーク
名前を呼ばれ、ついに手術室へ。
-
白くて明るい部屋に通され、手術台に横になる
-
上には、巨大な機械とライト
-
天井を見上げながら、看護師さんに目薬(点眼麻酔)を差される
この瞬間が、兄弟ともに恐怖のピークだったと口を揃えています。
「今から本当に、目の表面をめくるんだ……」
「途中で『やっぱりなしで』と言っても、もう遅いよな」
頭では「大丈夫」と分かっていても、
人間の本能として「目に何かされる」のはどうしても怖いものです。
フラップ作成:医師の一言がシャレにならない
まず最初に行われるのが、「フラップ」と呼ばれる角膜のふたを作る工程です。
-
まぶたが閉じないように、器具で固定される
-
眼球の表面に、筒のような器具を押し当てられる
-
視界がじわじわ暗くなってくる
このとき、担当医からかけられた言葉が、
「動かないでくださいね〜、見えなくなりますよ〜」
……正直、冗談じゃなく怖い一言でした。
弟は心の中で、
「え、今の“見えなくなる”って、
『今視界が暗くなりますよ』って意味?
それとも『動いたら失明しますよ』って意味??」
とツッコミを入れつつ、
人生でいちばん真剣に「動かない」ということに集中していました。
視界は暗くなり、
レーザーの緑の点だけがぼんやり見えているような状態。
「これが一生の視力と引き換えの時間か……」
と、半分覚悟を決めつつ、数十秒〜1分ほど耐えます。
痛み自体はありません。
あるのは、
-
強く押されている圧迫感
-
視界が暗くなる不安
-
「絶対に動けない」という緊張
この3つだけです。
レーザー照射:焦げる匂いと、「本当に動けない」という緊張
フラップが作られたあとは、
そのフラップをペラッとめくり、角膜の中身にレーザーを当てる工程です。
-
目の前の緑の点を見つめるよう指示される
-
「今からレーザー当てますね〜」という声とともに、
「ビーーー」という機械音が鳴り始める -
同時に、ほんのり焦げたような匂い
匂いで、「今まさに自分の角膜が削られている」と実感させられます。
ここでも痛みはありません。
ただ、
「今、もしこの緑の点から目線がズレたらどうなるんだろう」
という恐怖との闘いです。
レーザーの機械自体は、
眼球のわずかな動きを追尾するシステムがついていますが、
それを理解した上でも、やはり不安はゼロにはなりません。
弟は、心の中でこう決めていました。
「もう、全身を石にしたつもりで、
1ミリも動かないつもりでいよう」
この「身動きしない覚悟」があったからこそ、
恐怖と緊張の時間をなんとか乗り切れたと話しています。
角膜強じん化(兄):高額オプションの中身
兄はさらに、「角膜強じん化」というオプションも同時に受けています。
-
フラップをめくった状態で、特殊な薬剤を角膜に塗布
-
そのあと再びレーザー光を当て、薬剤を固めることで角膜を「コーティング」
-
これにより、角膜の強度を150〜300%ほど高めると言われた(当時の説明)
これも痛みはなく、
「何かを塗られているな」
という感覚だけだったそうですが、
「視力が長持ちしやすくなる」と聞いていたので、精神的な安心感は大きかったようです。

手術が終わった瞬間の見え方
両目の手術がすべて終わって、「はい、お疲れさまでした」と言われた瞬間。
正直、まだ現実感がありませんでした。
さっきまで目の上で何かが動いていた感覚もあったし、
レーザーの「ビーー」という音や、ほんのり焦げたような匂いもまだ頭に残っている。
手術台からゆっくり起き上がって、恐る恐る目を開けてみると――
「あれ? さっきより見える……」
視界はまだ全体的にかすみガラス越しみたいな感じで、くっきりではありません。
でも、手術前の裸眼の世界とはまったく違う。
-
さっきまでぼやけていた天井のライトの輪郭が、うっすらわかる
-
壁の時計の「丸い形」がちゃんと認識できる
-
人の顔も、「誰か分からないただのシルエット」ではなく、ちゃんと表情がある
感覚で言うと、0.04 → 0.2〜0.3くらいになったようなイメージです。
「コンタクト外したあとよりは、明らかによく見える」
でも、「コンタクトを入れたときほどクリアではない」。
その微妙な中間地点にいる感じが、逆に不思議で、
「あ、本当に目の中身をいじったんだな……」
と、じわじわ実感が湧いてきました。
この時点でも、痛みはほぼゼロ。
あるのは、
-
ほんのりしみるような違和感
-
目を開けっぱなしにすると乾きそうな感覚
くらいで、「耐えがたい痛み」とは無縁でした。
術後数時間〜一晩明けて、「世界が変わった」瞬間
手術が終わると、いったん別室に通されて、目を閉じて20分ほど安静にします。
ここでも特にやることはなくて、ただただ目を閉じて呼吸を整えるだけ。
さっきの緊張が一気にほどけてきて、少し眠気も出てきます。
その後、
-
感染症を防ぐ目薬の使い方や回数の説明(VTR付き)
-
処方された目薬3〜4種類のお渡し
(抗生剤・炎症止め・乾燥対策・痛み止めなど) -
外出時と就寝時に使う保護メガネ
を受け取って、その日の工程はすべて終了。
「今日はもう、家に帰ってとにかく安静にしてくださいね」
と言われ、その日はそのまま帰宅しました。
帰宅後:することがないので、とにかく寝る
帰ってからが、ある意味いちばん退屈でした。
-
テレビ:あまり見ないほうがいい
-
スマホ:目が疲れるので極力NG
-
読書・PC:もちろんNG
つまり、本当にやることがないのです。
目薬だけは、言われた通り1時間に1回。
タイマーをかけては、ポタポタと目薬をさしてまた目を閉じる、の繰り返し。
「もう寝るしかないな」と思って、この日は夜9時くらいには布団に入りました。
夜中1時、世界がひっくり返る
そして、夜中の1時ごろ。
ふと目が覚めました。
寝ぼけた頭のまま、反射的に天井の方に目をやると――
「……え? なんでこんなに見えるの?」
本当に一瞬、**「コンタクトつけっぱなしで寝ちゃった?」**と思ったくらいです。
-
カーテンのシワの一本一本
-
部屋の隅に置いた家具の角
-
壁にかけてある時計の数字
全部、コンタクトをしている時と同じレベルで見えている。
状況を理解した瞬間、布団の中でひとりでニヤけました(笑)
「あ、これがレーシックか……。
目を開けただけで、何もかもくっきり見えるって、こういうことか」
あまりに興奮して、しばらく天井や部屋中を眺めてしまったのを覚えています。
あの「裸眼での初めてのクリアな視界」の感動は、時間が経った今でも忘れません。
翌日検診:視力1.5〜2.0に一気に到達
翌朝、起きて最初にしたことは、保護メガネの捜索でした(笑)
就寝中にズレてどこかに飛んでいってしまうので、
-
枕元
-
布団の中
-
ベッドの下
あたりをゴソゴソ探すことになります。
ただ、ここでレーシックのありがたみをまた一つ実感しました。
「裸眼でものが見えるって、
なくなったメガネを探すときにこんなに便利なんだな」
今までなら、
「見えない目でメガネを探す」→「そもそもメガネが見えない」という地獄ループでしたが、
この日は裸眼のまま保護メガネを探しているという不思議な状況。
少し笑いながらメガネを見つけて装着し、翌日検診へ向かいました。
クリニックへ:もはや「勝手知ったる場所」
再び有楽町駅について、いつものビルへ。
手術当日も丸一日いた場所なので、二日目ともなるともはや自宅の最寄り眼科レベルの慣れ方です(笑)
受付で診察券を渡し、待合室で少し待つと、すぐに視力検査に呼ばれました。
視力検査:0.04 → 1.5〜2.0の世界へ
例の「Cの切れ目」の機械で視力を測っていくと、
「右1.5、左2.0ですね」
と言われました。
頭では「2.0」という数字の意味を分かっているつもりでしたが、
実際に自分の目にその数字が出たときは、正直鳥肌が立ちました。
「小さい頃からずっと“前から二番目の席でも見えない側の人間”だったのに、
いきなり“いちばん後ろからでも見える側”に来ちゃったんだな」
と、人生で初めて味わう感覚でした。
医師の診察:問題なし、「あとは日常生活で慣れていくだけ」
視力検査が終わったら、医師の診察へ。
-
フラップにズレがないか
-
角膜の状態はきれいか
-
炎症や傷はないか
を細かくチェックしてもらいましたが、
「特に問題ありません。順調ですね」
とのこと。
日常生活についても、
-
外出:保護メガネをちゃんとかけていればOK
-
お風呂:顔に直接お湯をかけないようにすればOK
-
仕事:翌日以降、目が疲れすぎない程度であればOK
と、かなり前向きな許可をもらえました。
「こんなあっさり終わっていいの?」
というくらい、翌日検診は15分もかからず終了。
あまりにあっけなさすぎて、逆に本当に大丈夫なのか不安になるくらいでしたが(笑)、
それだけ目の状態が良好だったということだと思います。
この時点で、目薬の頻度も
-
術後〜翌日検診まで:1時間に1回
-
翌日検診後〜1週間:1日5回(起床時・朝・昼・夕方・寝る前)
に変更されました。
術後2〜4日目:インフルエンザに倒れつつも、目は順調
術後2日目。
目のほうは、
-
痛み:なし
-
かゆみ:なし
-
乾燥:目薬のおかげか、そこまで気にならない
-
見え方:コンタクト装着時とほぼ同じレベル
という、かなり順調なスタートでした。
……が、このタイミングでまさかの事件発生。
インフルエンザA型に感染してしまったのです。
高熱で3日寝込む、それでも目には異常なし
インフルエンザのせいで、
-
2日目〜4日目まで、ほぼベッドの上
-
食事もろくに取れず、トイレと水分補給で起き上がる程度
という、なかなかハードなコンディションでした。
それでも、
-
目薬だけはちゃんと点眼
-
寝るときは保護メガネを装着(途中で外れても、見えるから探せる(笑))
という最低限のケアだけは守りました。
結果として、
-
目の痛み・炎症:一切なし
-
視力:むしろ日を追うごとに安定していく
-
気になっていたハロー・グレア:
→ 術後直後より、少しずつ弱くなっていく感覚
という感じで、体はボロボロなのに、目だけはやたら元気という不思議な状態でした。
「こんなコンディション最悪の状態でも目は問題ないなら、
普通に生活してたらまず大丈夫だろうな」
と、このときかなりレーシックに対する安心感が増したのを覚えています。
一週間後検診:保護メガネ卒業、完全に「裸眼の人」へ
インフルエンザもやっと治り、術後一週間。
再び有楽町へ一週間後検診に向かいました。
駅を出ると、前回と同じようにイベントをやっていたり、人混みがあったり。
術前は、こういう雑踏の中で
-
メガネがずれていないか
-
レンズが雨で濡れていないか
-
コンタクトが乾いてこないか
を無意識に気にしていましたが、
この日はそんなことを考える必要がない。
ただそれだけで、「ああ、自分はもうメガネの人じゃないんだ」としみじみ感じました。
視力検査:右1.5/左2.0、安定
視力検査では、
-
右:1.5
-
左:2.0
という結果。
術前0.04だったことを考えると、笑ってしまうレベルの伸び方です(笑)
右目が若干低いことに一瞬ショックを受けましたが、
医師曰く、
-
日によって変わる範囲
-
これからもう少し落ち着いていく可能性もある
とのことで、特に問題視されませんでした。
医師の診察:ハロー・グレアも「気になる→慣れてきた」レベルに
医師に、
-
夜の見え方(ライトのにじみ)
-
目の疲れやすさ
-
ドライアイの有無
などを正直に話しました。
特に気になっていたのは、
車のライトや街灯がフワッと輪を描くように見える**「ハロー」と、
光がギラついて見える「グレア」**です。
ただ、これも
-
術後すぐに比べるとだいぶ落ち着いてきた
-
意識して「どう見えるかな?」と観察しないと気にならない程度
になっていたので、
「そのくらいなら、時間とともにもっと慣れていきますよ」
と、特に問題視されませんでした。
そしてついに、保護メガネ卒業
この一週間後検診で、
個人的にいちばん嬉しかった一言がこれです。
「もう保護メガネは、外しても大丈夫ですよ」
手術から一週間、
外出時も就寝時も、度の入っていない保護メガネを装着して生活していました。
-
寝返りを打つたびにメガネがズレる
-
朝起きると、メガネがどこかに吹っ飛んでいる
-
そのたびに裸眼でメガネを探す(でも見えるから簡単、という嬉しい矛盾)
という生活とも、ここでお別れです。
保護メガネを返却した瞬間、
「やっと“本物の裸眼生活”が始まるんだな」
と、かなりスッキリした気持ちになりました。
目薬だけは、
-
抗生剤・炎症止め:ボトルを使い切るまで継続
-
人工涙液:乾燥が気になるときに随時
という形でしばらく続きますが、
これはもう“ケア”というより“習慣”レベル。
ここまで来ると、自分の中では完全に
「メガネ・コンタクトの人」から
「裸眼が当たり前の人」
に、立場が変わっていました。
社会人がレーシックを受ける現実的なスケジュール
兄弟の実体験から、「仕事をしながら受けるなら」という視点でまとめると、
こんなスケジュール感になります。
| 日程 | 内容 |
|---|---|
| 金曜 | 仕事の休憩時間などで電話予約(術前相談) |
| 土曜 | 午前:術前検査/午後:レーシック手術 |
| 日曜 | 翌日検診(視力測定・診察) |
| 月曜 | 仕事復帰(PC作業は休憩多め推奨) |
| 翌週以降 | 土日に一週間後検診、その後三か月後検診 |
-
デスクワーク中心の人:
→ 月曜から仕事復帰も現実的。ただしこまめな休憩は必須。 -
夜勤・力仕事・運転が多い人:
→ 念のため月曜も休みにして3連休+火曜復帰がおすすめ。
費用のリアル:高いプランを勧められた話と、「無理しない」の大切さ
レーシックの費用について、兄が感じたのは、
「本当にピンキリだし、カウンセリングで“想定より高いプラン”を勧められるのはほぼ確実」
ということです。
想定30万円 → 実際は50万円台へ
兄が当初考えていた予算は30万円前後でした。
-
クリニックのサイト上では、
そのくらいで「かなり良いプラン」が受けられるように見えたからです。
しかし、実際に医院でカウンセリングを受けると、
-
「ホームページには載せていない、さらに高精度な最新機種があります」
-
「その視力と乱視の強さだと、こちらの機械の方がハロー・グレアのリスクを抑えられます」
-
「一生のことですからね。少しでも不安を減らしたいならこちらがおすすめです」
と、上位プラン+オプションを勧められました。
説明は非常にロジカルで、
「そこまで言われると、上のプランを選ばないと逆に不安になる」
という心理状態になります。
結果、兄は
-
高精度レーザー+角膜強じん化オプション込みで
50万円台後半クラス
のプランを選ぶことになりました。
その横で、半額くらいのプランでも普通に成功している人を見た
印象的だったのは会計時の出来事です。
-
自分は最高額クラスのプランで会計
-
横には、外国人の患者さんが25万円前後のプランで会計
-
その方は、兄の少し前に手術を受けていて、
術後も特に問題なく視力回復している様子
兄はこのとき、正直こう思ったそうです。
「あれ? 半額のプランでも普通に見えてるじゃん……」
もちろん、細かい見え方の質や夜間の光の見え方など、
違いがまったくないとは言い切れません。
ただ、
「安全性に問題があるプランなら、そもそも提供していないはず」
であり、
「予算的に無理があるなら、無理して最高額プランを選ぶ必要はない」
というのが、兄の結論です。
費用についてのアドバイス
-
お金に余裕があり、不安をできるだけ減らしたい人
→ 高額プラン+オプションを選ぶのもひとつの選択 -
日々の生活費を削ってまで高いプランにするのはちがう、と感じる人
→ 最初から医師に
「この金額以上のプランは選びません」とはっきり伝えるのもあり
いちばん大切なのは、
「受けたあとに、自分で納得できるかどうか」
だと思います。
3年半後〜約10年経った今の視力と生活
それでは、実際にその後の視力はどうなったのでしょうか。
術後3年半の時点
兄の生活はこんな感じでした。
-
仕事:1日8時間以上パソコン作業
-
仕事以外:スマホをいじっていることが多い
-
毎日1時間ほど本も読む
-
目のケア:ほぼ何もしていない(遠くを見る習慣なども特にない)
正直、かなり目を酷使している生活ですが、
-
視力:右1.5/左1.5(体調が良い時は2.0近く見える)
-
日常生活で困ること:特になし
という状態をキープしていました。
さらに年月が経った今
年齢的な変化(老眼の入口など)は少しずつ意識するようになってきますが、
-
「またメガネ生活に逆戻りした」という感覚はない
-
運転も日常生活も、レーシック後の視力をベースに問題なくこなせている
というのが、兄の本音です。
「『レーシックは数年経つとまた視力が落ちる』ってよく言われるけど、
少なくとも自分のケースでは、“元のド近眼に戻る”という感じではまったくない」
という言葉が、リアルな感想だと思います。
これからレーシックを検討するあなたへ:Q&Aとメッセージ
最後に、体験を通して感じた「よくある不安」の答えと、メッセージをまとめます。
Q1. 手術は本当に痛くない?
- 痛みはほぼゼロでした(兄弟ともに)
-
怖いのは、
-
器具で目を固定されることへの本能的な恐怖
-
「動いたら失明するのでは?」という想像
-
-
「怖さ」と「痛さ」は別物で、
**レーシックは“怖いけど痛くない手術”**だと感じました。
Q2. 何日仕事を休めばいい?
-
デスクワーク中心なら、
→ 2日+翌日検診後に復帰も現実的 -
ただし、PC作業が多い人は、
→ 3〜4日くらい余裕を見ておくと安心 -
夜勤や運転の仕事は、医師とよく相談することをおすすめします。
Q3. 夜の運転はできる?
-
術後しばらくは、
→ ライトや街灯がにじんで見える「ハロー」「グレア」が出ました -
兄の場合、
→ 数日〜数週間でかなり軽くなり、今ではほとんど気にならない -
強度近視や乱視が強い人ほど残りやすいと言われているので、
夜間運転が仕事で必須の方は、事前に医師とよく相談してください。
Q4. やって良かったと思う?
兄弟がそろって口にするのは、同じ言葉です。
「もっと早くやっておけばよかった」
-
朝、目を開けただけで世界がくっきり見える
-
温泉・プール・海でも、コンタクトの心配をしなくていい
-
メガネやコンタクトに振り回されない生活
-
「視力が悪いから諦めていたこと」が、ひとつずつ減っていく
怖さや不安はもちろんあります。
それでも、ふたりにとってレーシックは
「人生の中でも、やってよかったと胸を張って言える決断」
でした。
おわりに:この体験談を、あなたの判断材料のひとつに
レーシックは、誰にでも無条件でおすすめできる「魔法の手術」ではありません。
-
目の状態によって適応しない人もいます
-
術式やクリニック選びで、結果や満足度は変わってきます
-
将来の視力低下や老眼との付き合い方も、人それぞれです
だからこそ、このブログでは
-
良かったところだけでなく
-
怖かった瞬間や迷ったポイント
-
お金・仕事・時間といった現実的な面
も含めて、できるだけ生の情報をお伝えしていきたいと思っています。
この私達兄弟の体験談が、
あなたがレーシックを「受ける」「受けない」を判断するときの、
ひとつの材料になれば嬉しいです。
そしてもし、実際に受けることになったときは、
この記事で書いた
-
手術当日のリアルな流れ
-
翌日検診までのイメージ
-
費用との向き合い方
を、ふと思い出してもらえたらと思います。






